「賢い子」に育てる究極のコツ ★★★★★
本日読んだ本はこちら
16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ
- 作者:瀧靖之
- 発売日: 2016/05/30
- メディア: Kindle版
著者は東北大学で医学博士を取得後、医師・教授として脳の発達を研究する瀧靖之さん。研究者視点でのデータを元にした考察と、実際に著者の息子さん(4歳)の子育てを踏まえた上での経験を基で書かれています。
要約
脳神経細胞同士がネットワークを作り情報を伝達し合っている脳内。このネットワークが効率的に繋がり情報を素早く伝達できることを「頭がいい」「記憶力がいい」ということ。 そして、そのネットワーク作りに欠かせない要素が子供の強い「好奇心」。絵が好きな子には壁に絵を描くことを怒るのではなくとことん落書きをさせてあげるなど好奇心を育てることが重要だそうです。さらに、能力を伸ばすためには「取り組む時期」も大事。脳内の各部位が成長する時期に合わせて学習する物を取り組むと、お金をかけずに子供の才能を伸ばすことができるそう。
これはとても学びになりますね。例えば、英語を子供の頃から行うのと、大人になってから行うのとでは学習量が全然違うのも脳の発達に合わせるか、合わせないかの影響によるものだと考えられます。
また、脳のネットワークづくりには手先の器用さも影響するそうで東大生には幼少期から楽器を習っている子(特にピアノ)が多いみたいです。なんとなくピアノは良さそうというのは巷でも言われていますが、実際に脳の観点から言っても左右の指を使い音を聞くことで、左右の脳を繋ぐ「脳梁」という神経繊維を発達させてくれるということです。
面白いですね!
脳の成長
要約でも言いましたが、脳神経細胞同士がネットワークを作り情報を伝達し合っている脳内。このネットワークが効率的に繋がり情報を素早く伝達できることを「頭がいい」「記憶力がいい」ということ。赤ちゃんの脳内ではこのネットワークづくり(道路建設)が盛んに行われているそうです。やり方としては下記。
- 最初にとにかくたくさん道路を作る
- 実際に使ってみて
- 使わなかった道路はどんどん壊す
そのため、生後6ー8ヶ月までの赤ちゃんは周囲の人たちの言葉のシャワーを浴びているため1が発達し親の国籍にかかわらず育った国の言葉を聞き分けられるようになります。その後、ある程度の時間が経つと「使わなかった道路」はどんどん壊す段階に入ります。生まれたばかりの頃は何語にも対応できる可能性を秘めているのに、多くの日本人が英語の習得に苦労しているのはこの脳の発達時期に関係しているかもしれません。つまり、3が来る前の1、2の段階で英語に触れていればもっとスムーズに習得できるということ。
子供の伸びしろを最大化させるには
本書を読んだ結果、我が家で取り組む内容は下記にしました。
好奇心を育てるために図鑑を用意する
よく勉強しなさいと言われたことはないと頭の良い人がいうセリフがありますが、これは好奇心が育っているために自ら好きで学習に取り組んでいくためにあるそうです。そして、この好奇心を育てるために必要なツールが「図鑑」です。
著者が言うには、なんで?なんで?の時期に親がすぐに回答を与えるのではなく、一緒になって答えを調べることが大事とのこと。そうすることによって、子供は「何でだろう?」と思った際に自分で図鑑を取り理由を調べるために文章を読んだりして学んでいきます。だからネットで答えを調べて答えるのではなく、一旦立ち止まって「そうだね〜。お母さんもわからないから教えてくれる?恐竜の図鑑に答えがあるかもしれないね」と促してあげることで探究心を育てられます。
そして、次のステップは図鑑で学んだ知識とリアルをつなげてあげること。動物園や博物館・旅行へ行き本物はどんな大きさかと知識を紐付けしてあげるともっと知りたい気持ちが育っていきます。
まずは本を読めるようになったら図鑑を読んであげようと思います。今は生後3ヶ月なのでまだまだ先ですが。。。
器用な手先を作るためにピアノを習う
楽器、特にピアノを習わせることで左右の指を頻繁に動かすことになり、右脳左脳を活性化させてるそうです。活性化すると、脳のネットワークがより発達し通信速度が早くなる。そして、脳の成長として最適な学習時期は3−5歳とのことなので、我が家でもあと3年経ったらピアノが弾ける環境にしようと思います。都心だと中々音を出せないのでそれまでにRC造りの家に住んでいないとですね!
英語耳を作っておくために英語CDを聴かせる
幼少期から英語が喋れる環境を高校・大学になるまでずっと作るのはなかなか難しいと思います。よくTVではホームステイのホストをしていましたと親御さんが話している様子を見たことがありますが、これも大きな家を持っていないと難しいですよね。 そのため、我が家では幼少期から英語を聞かせて、英語の発音を聞き取る力を失わないようにさせておく、です。 英会話=発話に関しては、脳の発達的には語学学習のピークは8−10歳とのことなので、それより少し前からやるくらいでちょうど良いと思いました。それまでは耳を鍛えることに注力します。
まとめ
教育に携わっていない著者ですが、脳の成長に沿った子育てという視点での本はとても面白かったです。定期的に何度も読み直して自分のやり方を見直そうと思いました。
興味持った方はぜひ読んでみてください。
16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ
- 作者:瀧靖之
- 発売日: 2016/05/30
- メディア: Kindle版